注目の食物繊維!α-シクロデキストリンの魅力
- α-シクロデキストリンとはα-シクロデキストリンは、ブドウ糖が環状に連なった構造を持つオリゴ糖の一種です。オリゴ糖とは、少ない数の糖が結合したもののことを指し、α-シクロデキストリンの場合は、6個のブドウ糖が結びついています。私たちがよく知っている食卓糖(ショ糖)は、ブドウ糖と果糖が一つずつ結びついたものなので、α-シクロデキストリンとは構造が大きく異なります。α-シクロデキストリンは、トウモロコシやジャガイモなどに含まれるデンプンから作られます。デンプンはブドウ糖がたくさんつながったものなので、酵素の働きを利用して分解し、環状につなげることでα-シクロデキストリンが生成されます。α-シクロデキストリンの特徴は、その独特な形状にあります。環状につながった構造は、ちょうどバケツのような形をしており、この空洞に他の物質を取り込むことができます。この性質を包接と言いますが、α-シクロデキストリンは他のオリゴ糖と比べて、特にこの包接能力が高いことが知られています。さらに、α-シクロデキストリンは、私たち人間の体内では消化されにくいという特徴も持っています。そのため、食物繊維のように腸内環境を整えたり、血糖値の上昇を抑えたりする効果が期待されています。近年では、食品や医薬品、化粧品など、様々な分野で応用が研究されている注目すべき物質です。