古来より伝わるクスノキの力
- クスノキとはクスノキは、中国や日本を原産とするクスノキ科の常緑高木です。常緑樹であるため、一年を通して緑の葉を茂らせ、その姿は雄大で、高さはなんと15~30メートルにも達します。そのため、神社や仏閣など、神聖な場所に植えられることも少なくありません。古くから人々に親しまれてきたクスノキには、その芳香と生命力の強さから、様々な言い伝えや伝説が残されています。クスノキ最大の特徴はその香りです。樟脳(しょうのう)と呼ばれる芳香成分を含んでおり、この香りは、防虫効果や消臭効果があるとされています。そのため、古くからタンスなどに用いられ、衣類を虫から守ってきました。また、クスノキから抽出される樟脳は、医薬品や香料など、様々な用途に利用されています。クスノキは、雷を避け、邪気を払う力があるとされ、家屋の近くに植えられることもありました。これは、クスノキの枝葉が繁り、雷から家を守ると信じられていたためです。また、その芳香が邪気を払うとも考えられていました。このように、クスノキは、古くから人々の生活に深く関わってきた樹木であり、その雄大な姿と芳香は、私たちに自然の力強さを感じさせてくれます。