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生命を支える電解質: ナトリウムの役割

私たちの体にとって欠かせないミネラルのひとつに、ナトリウムがあります。ナトリウムは、主に塩化ナトリウムの形で、毎日の食事から摂取されています。体内のナトリウムの大部分は、細胞の外側にある体液に存在し、細胞内外の水分バランスを保つために重要な役割を担っています。体内の水分量は、ナトリウムの濃度によって調整されており、ナトリウムの濃度が高くなると、体は水分を保持しようとします。逆に、ナトリウムの濃度が低くなると、体は水分を排出しようとします。このため、ナトリウムは、血圧の調整にも深く関わっています。 また、ナトリウムは、神経伝達や筋肉の収縮にも関与しています。神経細胞は、電気信号によって情報を伝達していますが、この電気信号は、ナトリウムイオンとカリウムイオンの濃度差によって生じています。筋肉の収縮も、神経細胞から伝えられた電気信号によって引き起こされますが、この際にもナトリウムイオンが重要な役割を果たしています。このように、ナトリウムは、私たちの体が正常に機能するために、様々な場面で欠かせない役割を担っているのです。しかし、ナトリウムは、過剰に摂取すると、高血圧や胃がんのリスクを高める可能性があるため、注意が必要です。1日のナトリウム摂取量の目標値は、健康な成人男性で8g未満、成人女性で7g未満とされています。日頃から、減塩を心がけ、ナトリウムの摂取量をコントロールすることが大切です。
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意外と知らない?必須アミノ酸セリンの力

- セリンとはセリンは、体内で合成できるため「非必須アミノ酸」と呼ばれるアミノ酸の一つです。アミノ酸は、タンパク質を構成する最小単位であり、人体を形成する上で欠かせない栄養素です。セリンは、絹糸に多く含まれるタンパク質に特に豊富に存在することから、ラテン語で絹を意味する「sericum」に由来して名付けられました。セリンには、右手と左手の関係のように、構造が異なるL-セリンとD-セリンの二つの種類が存在します。私達の体を構成するタンパク質は、ほとんどがL-アミノ酸から成り立っており、L-セリンもタンパク質の構成成分として重要な役割を担っています。セリンは、筋肉や臓器、皮膚、髪の毛など、体の様々な組織の構成成分となるだけでなく、神経伝達物質や酵素の合成、免疫機能の調節など、多岐にわたる生理機能に関与しています。例えば、セリンは、脳内で神経伝達物質として働くグリシンや、気分や睡眠、食欲などを調整するセロトニンの前駆体となります。また、セリンは、細胞膜の構成成分であるホスファチジルセリンの合成にも関与しています。ホスファチジルセリンは、脳の細胞膜に多く存在し、神経細胞の機能維持や情報伝達に重要な役割を果たしています。このように、セリンは私たちの体の健康維持に欠かせない重要なアミノ酸と言えるでしょう。