寄生植物

その他

神秘の植物、セイヨウヤドリギの力

- セイヨウヤドリギとは セイヨウヤドリギは、ヨーロッパからイランにかけて広範囲に自生する常緑性の低木です。その名前から、クリスマスの飾り付けなどでおなじみのヤドリギの仲間だと考えがちですが、実際にはヤドリギとは科が異なり、ビャクダン科に分類されます。 セイヨウヤドリギ最大の特徴は、他の植物に寄生して成長するという点です。主に松や樫、リンゴ、楓、楡、カバノキといった落葉樹に寄生し、宿主となる木の幹や枝に根を張り巡らせます。そして、宿主となる木から水や栄養分を吸収して成長していくのです。そのため、セイヨウヤドリギは自ら光合成を行う必要がなく、緑色の葉を持ちながらも他の植物に依存した生活を送っています。 セイヨウヤドリギに含まれる成分は、宿主となる木の種類や生育環境、収穫時期によって大きく変化することも大きな特徴です。例えば、リンゴの木に寄生したセイヨウヤドリギと、樫の木に寄生したものでは、含まれる成分構成が異なる場合があります。また、同じ木に寄生していたとしても、採取された場所の気候や土壌の状態、収穫時期によって成分に違いが見られる場合があります。
その他

知られざる寄生植物、ヨウシュネナシカズラ

ヨウシュネナシカズラという植物の名前、少し不思議に思ったことはありませんか?漢字で書くと「洋種寝菜葛」となり、その名前には、この植物の生態がしっかりと表れています。 まず「洋種」ですが、これは、この植物が日本本来の植物ではなく、外国からやってきたことを示しています。原産地は北アメリカ大陸で、明治時代初期に日本にやってきました。 次に「寝菜」ですが、これは葉緑素を持たず、光合成をせずに他の植物に寄生して栄養を横取りするという、その特異な生き方を表しています。まるで寝ているように、自ら栄養を作ることなく、他の植物に頼って生きているのです。 そして最後の「葛」は、つるを伸ばして他の植物に絡みつくという、その姿を表現しています。他の植物にしっかりと絡みつき、そこから栄養を吸収する様子は、まさに「葛」の文字がぴったりです。 このように、ヨウシュネナシカズラという名前は、その由来を辿ると、外来種であり、寄生植物であり、つる植物であるという、この植物の大きな特徴を見事に捉えていることがわかります。