その他 知られざる鉱物、ゼオライトの力
- ゼオライトとは自然界に存在する鉱物の一種であるゼオライト。その名の由来は、ギリシャ語で「沸騰する石」を意味します。加熱すると、内部に含まれる水が水蒸気となって激しく噴出することから、このような名前が付けられました。
ゼオライト最大の特徴は、その複雑な構造にあります。顕微鏡で覗くと、まるで迷路のように、無数の小さな穴が空いているのが分かります。この穴は、「細孔」と呼ばれ、ゼオライトの種類によってその大きさや形は千差万別です。
この無数の細孔こそが、ゼオライトに様々な能力を授ける鍵となっています。細孔は、まるで小さなスポンジのように、周囲の物質を吸着する性質を持っています。特に、アンモニアやホルムアルデヒドなどの有害物質を吸着する能力に優れており、消臭剤や空気清浄剤などに広く利用されています。
さらに、ゼオライトは、水質浄化や土壌改良、さらには放射性物質の除去など、幅広い分野で活躍しています。これは、ゼオライトが特定の物質を選択的に吸着したり、イオン交換を行ったりすることができるためです。
このように、ゼオライトは、その独特な構造と性質から、私たちの生活に欠かせない様々な分野で活躍する、まさに「万能鉱物」と言えるでしょう。