吸収

私たちの体の中では、生命を維持するために休みなく様々な化学反応が起こっています。この化学反応をスムーズに進めるために欠かせないのが「酵素」と呼ばれる物質です。 例えるなら、酵素は工場で製品を作るための小さな機械のようなものです。材料を組み立てたり、分解したり、形を変えたりと、それぞれの酵素が特定の役割を担っています。 酵素は、食べ物の消化吸収を助けるだけでなく、呼吸で取り込んだ酸素をエネルギーに変えたり、古い細胞を新しい細胞に変えたりと、生命活動のあらゆる場面で活躍しています。 例えば、ご飯やパンに含まれるデンプンは、そのままでは体が吸収できません。そこで、唾液や膵臓から分泌されるアミラーゼという酵素がデンプンをブドウ糖に分解し、体がエネルギーとして利用できるようにします。 このように、酵素は私たちの体が正常に機能するために欠かせない存在なのです。酵素なしでは、食べ物を消化することも、呼吸することも、生きていくことすらできません。まさに、体の中の小さな働き者と言えるでしょう。