その他 健康な口内環境へ：ラムノーザス菌の秘密
口の中には、目に見えないほど小さな生き物が、まるで天の川のように無数に存在しています。その小さな住人のことを、私達は細菌と呼んでいます。顕微鏡でなければ見えないほど小さいながらも、彼らはただそこに住んでいるのではなく、それぞれが役割を持って暮らしているのです。
口の中も同じです。そこには、虫歯や歯周病など、口のトラブルを引き起こす悪い細菌もいれば、私達の体を守り、健康を維持してくれる良い細菌もいます。その中でも、特に注目すべき存在が「ラムノーザス菌」と呼ばれる細菌です。
ラムノーザス菌は、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中に最初に住み着く細菌の一つとして知られています。まるで、新しい家に引っ越してきた家族を、一番に出迎えてくれる親切な隣人のようです。そして、一度住み着くと、彼らは口の中をパトロールし、悪い細菌が増えすぎないように、常にバランスを保ってくれています。
また、ラムノーザス菌は、虫歯や歯周病の原因となる細菌が作り出す物質を分解してくれる働きも持っています。まるで、家庭菜園で、害虫から大切な植物を守ってくれる益虫のような存在と言えるでしょう。
このように、口の中に住む小さな守り人であるラムノーザス菌は、私達の健康にとって、とても重要な役割を担っているのです。