体液バランス

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生命を支える電解質: ナトリウムの役割

私たちの体にとって欠かせないミネラルのひとつに、ナトリウムがあります。ナトリウムは、主に塩化ナトリウムの形で、毎日の食事から摂取されています。体内のナトリウムの大部分は、細胞の外側にある体液に存在し、細胞内外の水分バランスを保つために重要な役割を担っています。体内の水分量は、ナトリウムの濃度によって調整されており、ナトリウムの濃度が高くなると、体は水分を保持しようとします。逆に、ナトリウムの濃度が低くなると、体は水分を排出しようとします。このため、ナトリウムは、血圧の調整にも深く関わっています。 また、ナトリウムは、神経伝達や筋肉の収縮にも関与しています。神経細胞は、電気信号によって情報を伝達していますが、この電気信号は、ナトリウムイオンとカリウムイオンの濃度差によって生じています。筋肉の収縮も、神経細胞から伝えられた電気信号によって引き起こされますが、この際にもナトリウムイオンが重要な役割を果たしています。このように、ナトリウムは、私たちの体が正常に機能するために、様々な場面で欠かせない役割を担っているのです。しかし、ナトリウムは、過剰に摂取すると、高血圧や胃がんのリスクを高める可能性があるため、注意が必要です。1日のナトリウム摂取量の目標値は、健康な成人男性で8g未満、成人女性で7g未満とされています。日頃から、減塩を心がけ、ナトリウムの摂取量をコントロールすることが大切です。
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生命活動に欠かせないミネラル、塩素の働き

- 生命活動に必須のミネラル、塩素 塩素は、私たちが健康な体を維持していく上で欠かせないミネラルのひとつです。 ナトリウムやカリウム、カルシウムといったミネラルと同様に、ごくわずかな量しか体内には存在しませんが、生命を維持するために重要な役割を果たしています。 塩素は、体内の細胞の外側を満たす液体(細胞外液)に多く含まれています。そして、細胞外液の浸透圧を調整することで、細胞内外の水分量のバランスを保つのに役立っています。体内の水分量が適切に保たれていることは、体の様々な機能を正常に保つために非常に大切です。 また、塩素は神経伝達物質の働きを助ける役割も担っています。神経伝達物質は、脳からの指令を神経細胞から神経細胞へと伝達する役割を担っています。塩素は、この神経伝達物質の働きを調整することで、スムーズな情報伝達を可能にしているのです。 さらに、塩素は胃液の成分である塩酸の材料にもなります。塩酸は、食べ物を消化し、栄養を吸収しやすくするために欠かせないものです。 このように、塩素は目立たないながらも、私たちの体の様々な機能に深く関わっている重要なミネラルなのです。