春の七草だけじゃない!ナズナの知られざる力
春の七草の一つに数えられるナズナは、古くから日本人に親しまれてきました。お正月に食べる七草粥には、冬の間に不足しがちなビタミンやミネラルなどの栄養を補給する意味合いがあります。ナズナもその役割を担い、特に胃腸の調子を整え、体の内側から温めてくれる効果があるとされています。
「ナズナ」という名前の由来には、諸説ありますが、その一つに「撫でたいほど可愛い菜」という意味の「撫菜(なでな)」から転じたという説があります。また、「薺」という漢字には、旧年から持ち越した「なつかしさ」を惜しむ気持ちが込められているという説もあります。
ナズナは、春の訪れを告げるとともに、どこか懐かしさを感じさせる植物として、人々の心に寄り添ってきました。厳しい冬を越え、あたたかな日差しの中で健気に芽吹く姿は、生命の力強さを感じさせます。