スーパーフード?注目の植物「ベニノキ」
- 「ベニノキ」ってどんな植物?ベニノキは、南米のアマゾン川流域などの熱帯地方に生息する常緑樹です。 その高さは2メートルから8メートルほどに成長し、緑色の葉を一年を通して茂らせます。 ベニノキは、その名の通り、鮮やかなピンク色の花を咲かせます。この花は、枝の先端に房状にたくさん咲き乱れる姿が美しく、観賞用としても楽しまれています。花が咲き終わると、赤い果実を実らせます。この果実は、直径2~3センチほどのカプセル状の形をしており、表面はたくさんの赤いトゲで覆われています。 一見すると、栗のイガのような、ちょっと変わった形をしていますね。 この果実の中には、小さな黒い種子がたくさん詰まっており、この種子が、古くから人々に利用されてきました。ベニノキの種子には、「アナトー」と呼ばれる赤色の色素が豊富に含まれています。 このアナトーは、水に溶けやすく、鮮やかな赤色を出すことから、染料や食用色素として、世界中で広く利用されてきました。 例えば、衣服や織物を染める染料としてはもちろんのこと、チーズやバター、お菓子などの食品に色をつけたり、口紅などの化粧品の原料としても使われてきました。このように、ベニノキは、その美しい花と、人々の生活に彩りを添える赤い実をつける、熱帯地方の人々にとって、とても身近な植物なのです。