アミグダリン:その真実と危険性
- アミグダリンとは?アミグダリンは、アンズ、ウメ、モモなど、私たちにも馴染み深いバラ科植物の種子、特に熟していない種子に多く含まれている天然の化合物です。「レートリル」という別名でも知られています。このアミグダリン自体は、口にしても毒性を示すことはありません。しかし、体内での分解過程で、猛毒として知られるシアン化物を生成するという特徴があります。シアン化物は、細胞が酸素を利用するのを阻害するため、非常に危険な物質です。そのため、アミグダリンを多く含む種子を誤って口にしてしまうと、シアン化物による中毒症状を引き起こす危険性があります。梅干しを作る際に使う梅の種は、硬くてそのままでは食べられませんが、割って中の仁を食べてしまうと、中毒を起こす可能性があります。アミグダリンは、その特性から、健康食品や代替医療で使用されることもありますが、科学的な根拠は確立されていません。また、安全性についても懸念があるため、安易に摂取することは避けるべきです。