鶏冠:ただの飾りじゃない!?
鶏冠と聞いて、多くの人が思い浮かべるのは、鶏の頭の上にあるあの赤いトサカではないでしょうか。鶏冠は鶏のトレードマークとも言える特徴的な部位ですが、ただの飾りではなく、鶏にとって重要な役割を担っています。
特に雄鶏では大きく発達し、その大きさや色つやは健康状態のバロメーターとなります。栄養状態が良い雄鶏の鶏冠は大きく赤々としており、雌鶏に対するアピールポイントになります。反対に、病気の雄鶏は鶏冠が小さく青白くなるため、雌鶏からモテる可能性は低くなってしまいます。
立派な鶏冠を持つ雄鶏は、健康で強い遺伝子を持っているとされ、雌鶏からモテる傾向があり、子孫を残す可能性が高まります。言わば、鶏冠は雄鶏の強さと魅力を示す象徴と言えるでしょう。
また、鶏冠は体温調節にも一役買っています。鶏は人間のように汗をかいて体温調節することができません。そこで、鶏冠の表面から毛細血管を通して熱を放散することで、体温を一定に保っているのです。鶏冠の表面積が大きいほど、より効率的に体温調節を行うことができます。
このように、鶏冠は鶏にとって重要な役割を担う、機能美にあふれた部位と言えるでしょう。