高山植物の女王 ロドデンドロン・フェルギネウム
ヨーロッパを代表する山脈の一つ、雄大なピレネー山脈やアルプス山脈。これらの山々には、厳しい環境の中で力強く生きる植物たちが多く存在します。 その中でもひときわ鮮やかな彩りを放つのが、ツツジ科の植物、ロドデンドロン・フェルギネウムです。この植物は、高さ100cm程度の低木で、決して目立つ存在ではありません。しかし、岩肌が剥き出しになったような厳しい環境下でも、鮮やかなピンク色の花を咲かせ、登山客の目を楽しませています。その力強い姿から、「高山の女王」と称されることもあるほどです。ロドデンドロン・フェルギネウムの花期は、5月から7月にかけて。雪解けとともに、山肌に緑が戻り始める季節です。厳しい冬を耐え抜いた大地から力強く芽を出し、可憐な花を咲かせる姿は、まさに生命の力強さを感じさせます。ヨーロッパの山々を訪れる機会があれば、ぜひこの「高山の女王」を探してみてください。その凛とした美しさに、きっと心を奪われることでしょう。