日本の夏、タカサブロウ
タカサブロウという植物の名前を聞いたことはありますか?
都会の道端でもよく見かける、とても身近な植物です。
タカサブロウはキク科に属する一年草で、北海道を除く日本全国に分布しています。
草丈は10cmから80cmほどに成長し、夏になると小さな黄色い花を咲かせます。
一見すると、他の雑草に紛れて見過ごしてしまいそうな、それほど目立たない植物です。
しかし、タカサブロウは古くから人々の生活に役立ってきた、知られざる歴史を持っているのです。
その昔、タカサブロウは穀物の種籾を選別する際に、水に浮かべて目印として使われていました。
これが「タカサブロウ」という名前の由来になったという説もあるほどです。
また、タカサブロウは漢方では「香薷(コウジュ)」と呼ばれ、発汗、解熱、利尿作用があるとされています。
夏バテや風邪の初期症状に効果が期待できるとして、民間療法でも広く用いられてきました。
このように、タカサブロウは古くから人々の生活に寄り添い、役立ってきた植物なのです。