日本の伝統ハーブ、シシウドの健康効果とは?
日本の山野に自生するセリ科の植物、シシウド。春になると、独特の香りを漂わせる若芽が地面から顔を出します。その姿は、まるで緑色の傘を広げたようで、春の訪れを告げる風物詩として、古くから人々に親しまれてきました。
シシウドという名前の由来は、その堂々とした立ち姿が、猪が子供を背負っているように見えることから、「猪独活」と名付けられたという説や、強壮な植物であることから、「獅子独活」と名付けられたという説など、諸説あります。
シシウドは山菜として楽しまれてきただけでなく、その生命力の強さから、健康に良い植物としても知られています。古くから、シシウドの根や茎は、漢方薬として用いられてきました。特に、根の部分には、解熱、鎮痛、健胃などの効果があるとされ、民間療法では、風邪や胃腸の不調の際に、煎じて飲まれてきました。
春の息吹を感じさせる山菜として、また、人々の健康を支えてきた植物として、シシウドは、日本の自然と文化に深く根付いていると言えるでしょう。