春の山菜、クサソテツの魅力
日本の山野を歩くと、緑色のシダ植物をよく見かけますよね。その中でも、クサソテツは都会の公園など、身近な場所でも見つけることができる、私たちにとって大変馴染み深い植物です。
春になると、クサソテツは地面からくるくると巻いた、まるで芸術品のような形の若芽を出します。この姿は、春の訪れを感じさせる風物詩の一つと言えるでしょう。
この若芽は「コゴミ」や「コゴメ」といった親しみやすい名前で呼ばれ、古くから人々に愛されてきました。天ぷらやおひたし、胡麻和えなど、様々な料理に姿を変え、春の食卓を彩ります。
独特の香りと、ほのかな苦味、そして歯ごたえの良さが特徴で、一度食べたら忘れられない、そんな魅力が詰まっています。
クサソテツは、私たちに春の息吹を感じさせてくれるだけでなく、日本の食文化にも深く根付いた、大切な植物と言えるでしょう。