注目の食物繊維!キチンとその魅力
カニやエビを食べる時に必ず取り除く、あの硬い殻の部分。実はあの部分は「キチン」と呼ばれる物質でできています。
キチンは自然界に非常に多く存在する物質で、カニやエビの殻だけでなく、昆虫の体やキノコの細胞壁などにも含まれており、生物の形を維持する役割を担っています。
自然界におけるキチンの存在量は、植物を構成するセルロースに次いで2番目に多く、地球全体では年間1000億トンものキチンが生物によって作り出されていると考えられています。
キチンはそれ自体が分解されにくい性質を持っているため、生物の体外に出た後も長い間、形を保ち続けることができます。この性質を利用して、キチンは様々な分野で応用されています。例えば、キチンは手術用の糸や人工皮膚の材料として医療分野で広く利用されています。また、キチンは食品や化粧品の添加物としても利用されており、私たちの生活に様々な形で役立っています。
近年では、キチンが持つ環境浄化作用や免疫力を高める効果などが注目を集めており、健康食品やサプリメントとしても広く利用されるようになってきました。
キチンは、カニやエビの殻としてだけでなく、様々な分野で活躍が期待される、まさに「自然の恵み」と言えるでしょう。